社会福祉士はやめとけ?元児童相談所職員がメリット・デメリットを本音で解説
こんにちは、HSP社会福祉士のたくやです。
私は社会福祉士として約4年間福祉職に従事し、その中で児童自立支援施設や児童相談所で勤務していました。
社会福祉士について調べていると、
- 「社会福祉士はやめとけ」
- 「給料が安いって本当?」
- 「仕事がきつくて後悔する?」
- 「資格を取る意味はあるの?」
こういった声を目にして、不安になっている方も多いのではないでしょうか。
確かに、社会福祉士は精神的な負担が大きく、
決して楽な仕事ではありません。
私自身も児童相談所で働く中で体調を崩し、
一度療養休暇を取得した経験があります。
しかし、その一方で、人の人生に深く関わり、「この仕事を選んでよかった」と思える瞬間も数え切れないほどありました。
この記事では、実際に社会福祉士として働いた経験をもとに、
- 「やめとけ」と言われる理由
- 社会福祉士として働くメリット・デメリット
- 向いている人・向いていない人
- 私自身が感じた本音
これらについて、
できるだけ正直にお伝えします。
これから社会福祉士を目指す方や、進路に悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

結論|社会福祉士は「やめとけ」と言われる理由はある。でも人による
社会福祉士はやめておけと言われる理由としては、仕事の精神的負担や、給料の低さなどが挙げられます。
やめておけとアドバイスする人が一定数いることも事実です。
一方で、国家資格という社会的信用の高さ、
活躍の場の広さ、将来性の高さなど、
メリットもたくさんあります。
その人の人生観や価値観によって、
評価が変わる仕事と言えるでしょう。
福祉の仕事がやりたい人にとっては、
分野を問わず役に立つ資格なので、
あって損はないはずです。
社会福祉士が要件の求人も多いので、福祉職を目指す方は資格取得を検討してみてください。
社会福祉士が「やめとけ」と言われる理由
精神的な負担が大きい
社会福祉士の仕事では、虐待や生活困窮、家族関係の破綻など、利用者の人生を左右する重い判断に関わる場面が少なくありません。
「この対応でよかったのか」という重みは常について回りますし、献身的に支援しても状況が改善せず、無力感を抱えることもあります。
時には心無い言葉を投げかけられることもあるでしょう。
感情移入しすぎれば自分が消耗し、割り切りすぎれば支援の質が下がる——このバランスを保ち続けること自体が、日々の小さなストレスの積み重ねになっています。
給料が高いとは言えない
社会福祉士の平均年収は約403万円というデータがあります。
全産業平均の433万円と比べるとやや低い水準で、専門職として人の人生に深く関わる責任の重さや、国家資格取得までの努力に見合っているかというと、正直物足りなさを感じる人は多いはずです。
勤務先や雇用形態による差も大きく、正社員以外の契約社員やパートタイム職員も含めた平均であるため、雇用形態次第では平均を大きく下回るケースもあります。
※出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター「令和2年度社会福祉士就労状況調査結果報告書」https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/000820586.pdf
責任が重い
社会福祉士は、施設入所や生活保護の可否など、利用者の生活や人生を左右する判断に関わる立場です。
自分一人で結論を出すわけではなくても、その判断が利用者の今後を大きく変えることに変わりはなく、「この対応で本当によかったのか」というプレッシャーは常について回ります。
ミスが許されにくい仕事だからこそ、責任の重さを日々背負い続けることになります。
人間関係で悩みやすい
社会福祉士の仕事は、利用者本人だけでなく、その家族、医師や施設職員、行政窓口など、多くの立場の人と関わりながら進めます。
それぞれの考え方や利害が異なるため、板挟みになったり、意見の食い違いを調整したりする場面が少なくありません。
時には理不尽な要求や厳しい言葉を向けられることもあり、こうした人間関係の摩擦が積み重なると、大きなストレスになります。
勉強し続ける必要がある
社会福祉士は資格を取って終わりではなく、法制度の改正や新しい支援手法、他分野との連携方法など、常に知識をアップデートし続ける必要がある仕事です。
研修や勉強会への参加など、業務外の時間を学びに充てなければならない場面も少なくありません。
「一生勉強」というやりがいの裏返しとして、
負担に感じる人もいます。
それでも社会福祉士をおすすめできる理由
人の人生に深く関われる
社会福祉士の仕事は、利用者が人生の大きな岐路に立つ瞬間に寄り添える仕事でもあります。
困難を抱えた人が少しずつ状況を立て直し、自分らしい生活を取り戻していく過程を間近で支えられるのは、この仕事ならではの経験です。
感謝の言葉をかけられる瞬間や、支援を通じて人の人生が良い方向に動いたと実感できる瞬間は、他の仕事では得がたいやりがいにつながります。
国家資格なので転職に強い
社会福祉士は国家資格であるため、一定の専門性の証明になり、就職・転職の場面で有利に働きやすいという特徴があります。
病院、行政、児童相談所、高齢者施設、障害者施設、学校など活躍の場が幅広いため、今の職場が合わなくても他分野へ移りやすく、キャリアの選択肢を保ちやすい点も強みです。
福祉分野は人手不足が続いていることもあり、
資格を持っていること自体が武器になりやすい仕事といえます。
働ける分野が非常に広い
社会福祉士が活躍できる現場は非常に幅広く、病院(医療ソーシャルワーカー)、行政の福祉窓口、児童相談所、高齢者施設、障害者支援施設、学校(スクールソーシャルワーカー)など、多岐にわたります。
関わる相手も、子どもから高齢者まで、抱える課題も貧困・虐待・介護・障害・不登校とさまざまです。
自分の興味や得意分野に合わせて働くフィールドを選べるため、キャリアの方向性を柔軟に変えていけるのも魅力です。
専門職として成長できる
現場で多様なケースに向き合う中で、相談援助のスキルや制度知識、他職種と連携する力など、専門職としての実践力が着実に磨かれていきます。
経験を重ねることで、後輩の指導や地域づくりへの関与など、任される役割の幅も広がっていきます。
日々の業務そのものが学びと成長の機会になっている点は、他の職種にはない魅力です。

実際に働いて感じたメリット・デメリット
私は社会福祉士として、児童自立支援施設や児童相談所で働いていました。
主に児童福祉の現場にはなりますが、
実際に働いてみて感じたメリットやデメリットをお伝えしていきます。
メリット
私は地方公務員試験を福祉職の枠で受験しましたが、社会福祉士の資格があるだけでその任用要件を満たすことができました。
公務員に限らず、社会福祉士だけで要件を満たせる福祉の仕事は多いと思います。
また、社会福祉士の勉強で身につけたあらゆる分野の専門知識は、児童福祉の現場でも大いに役立ちました。
特に児童相談所の勤務では、子どもだけでなく、様々な年代の保護者、各関係機関と関わる機会があります。
例えば、対応した家庭の中に高齢者がいて、
家族が介護をしながら子育ても支えているケースがありました。
児童福祉の知識だけでは十分な対応ができない場面でしたが、社会福祉士として学んだ介護保険制度の知識があったおかげで、まずは市役所の高齢福祉担当部署や地域包括支援センターへ相談するよう提案できました。
やはり国家資格は信頼性があり、就職においても有利で、その勉強過程で身についた知識は現場で役立つと実感しました。
福祉職を目指す人にとっては、持っておくだけでメリットを感じられる資格だと思います。
デメリット
社会福祉士の資格を取ること自体には、
特にデメリットを感じません。
ですが、社会福祉士として働いている中で、
大変だと感じる場面は何度もありました。
私の場合ですが、かなり特性の強い児童や保護者の対応には、数え切れないほど悩まされてきました。
相手に寄り添う姿勢は大事ですが、
支援者側も一人の人間です。
問題行動や暴言が止まらない子どもたち、
激昂する保護者たちの対応が続いていけば、
心は壊れてしまいます。
体調を崩して休暇を取得したり、
退職を選んだりする人も多い現場でした。
私も体調を崩してしまい、
療養休暇を取得した経験があります。
私の体験は児童分野の話ですが、他分野でも同じように対人援助で大変な場面はあると思います。
たくさん人と関わり、やりがいもある仕事ですが、楽しいことばかりではないと感じています。

社会福祉士に向いている人
ここまでの経験を踏まえると、以下のような人には社会福祉士の仕事が向いていると感じます。
- 人の話をじっくり聞くことが好きな人
- 感情的にならず、冷静に状況を判断できる人
- 相手の立場に共感しつつも、自分の心と一定の距離を保てる人
- 学び続けることを苦にしない人
- 一人で抱え込まず、他職種や同僚と連携しながら働ける人
逆に向いていない人
反対に、次のような人は苦労しやすい傾向があると感じています。
- 人と深く関わること自体が極端に苦手な人
- 感情の切り替えが難しく、仕事の悩みを引きずりやすい人
- 給料や待遇の高さを最優先で仕事を選びたい人
- 誰にも相談せず、一人で問題を抱え込んでしまいやすい人
※ただし、「向いていない=働けない」というわけではありません。向いていない傾向があっても、職場のサポート体制や、自分に合った分野を選ぶことで、無理なく続けられているケースも多くあります。
私がもう一度進路を選ぶなら社会福祉士になる?
もう一度18歳に戻ったとしても、
福祉職を目指すのであれば、
私は社会福祉士を取得すると思います。
もちろん勉強は大変ですし、
仕事で嫌なこともたくさんあると思います。
私が社会人一年目で配属された施設で、一ヶ月も経過しないうちに子どもに胸ぐらを掴まれた経験は、おそらく一生忘れないと思います。
子どもの問題行動や保護者の暴言に苦しみ、
辞めたくなることもありました。
それでも仕事を続けていたのは、子どもを良い方向へ導けた、虐待から守れた、保護者が変わってくれた時などに、大きなやりがいを感じていたからです。
資格取得の勉強で得た知識と、過酷な現場での実践経験のおかげで、短期間で福祉職としてのスキルが磨かれていったと実感しています。
私がブログで社会福祉士について書けているのも、今までの経験があってこそです。
社会福祉士になることで学べることの多さ、福祉職における必要性を理解しているからこそ、きっと私はまた社会福祉士の取得を選ぶでしょう。
もちろん楽な道ではありませんが、
それでも挑戦する価値のある国家資格だと、
私は胸を張って言えます。

まとめ
社会福祉士は、「やめとけ」と言われる理由がある仕事です。
精神的な負担や責任の重さ、給与面など、大変だと感じる場面は決して少なくありません。
私自身も現場で悩み、
苦しい思いをした経験があります。
それでも、子どもや保護者、その家族と向き合い、「ありがとう」と言ってもらえた瞬間や、人の人生が少しずつ良い方向へ変わっていく姿を見られた経験は、今でも私の財産です。
社会福祉士は、楽に稼げる仕事ではありません。
しかし、人の人生に寄り添い、自分自身も大きく成長できる仕事だと私は感じています。
「やめとけ」という意見だけで判断するのではなく、仕事内容ややりがい、働き方まで知ったうえで、自分に合っているかを考えてみてください。
この記事が、社会福祉士を目指すか悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

