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HSP・繊細さん

【HSP社会福祉士】児童自立支援施設で、野球が子どもたちを支えていた話

【HSP×福祉職】野球が、子どもたちの居場所だった
takusan1216

こんにちは、HSP社会福祉士のたくやです。

以前、私は児童自立支援施設で支援員として働いていました。

その施設では、生活の一環としてクラブ活動があり、私は子どもたちの野球クラブに関わっていました。

正直に言うと、最初は「クラブ活動のひとつ」という認識でした。

子どもたちの余暇活動であり、子どもたちが楽しめれば、それで十分だろうと思っていました。

けれど、関わるうちに気づかされたのです。

児童自立支援施設において、野球はただの運動や遊びではありませんでした。

大会に向けて本気で取り組む子、
練習の日を心待ちにする子、
野球の時間だけは表情が変わる子。

想像していた以上に、野球は子どもたちの心を支える存在になっていました。

一方で、全員参加が原則だからこそ、野球に全く興味を持てない子がいるのも事実です。

大変さも、葛藤も、決して少なくありませんでした。

この記事では、児童自立支援施設で野球クラブに関わる中で感じた、スポーツの力とその難しさについて、正直に書いてみようと思います。

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児童自立支援施設におけるクラブ活動の位置づけ

私が働いていた児童自立支援施設では、男子は野球、女子は卓球・音楽・茶道などのクラブ活動を行っていました。また、男女共通で秋冬はマラソンクラブに切り替わります。

日課の中にクラブの時間が組み込まれているので、基本的には全員参加となります。

普通の学校と違い、クラブ活動は選べません。男子はみんな野球クラブです。

私は男子寮で働いていたので、野球クラブに参加していました。

野球経験のある子・運動が得意な子もいれば、野球経験のない子・全く運動してこなかった子もいます。

年齢も小学四年生から中学三年生までと幅広いです。子どもたちが抱える問題や特性も様々です。

色々な子が集まって野球クラブとして活動していくので、一筋縄ではいきません。

想像以上に高かった、子どもたちの野球へのモチベーション

私は三年間施設で働きましたが、野球クラブについてはモチベーションの高い子が多い印象でした。

練習の時間になると、普段は無口な子がグローブを抱えて嬉しそうにしていたり、時計を何度も確認して「まだ?」と聞いてくる子もいました。

日課の中で数少ない運動ができる時間、純粋に野球というスポーツが楽しい、他施設との練習試合や大会があり大きな目標となっているなど、子どもたちをやる気にさせる要素はたくさんありますね。

今までスポーツに触れてこなかった子、何かに打ち込んだことがなかった子、褒められる喜びや勝つ喜びを知らなかった子も多いです。

そんな子どもたちにとって、野球が少しずつ上手くなっていく嬉しさ、褒められる喜びや勝つ喜び、負ける悔しさなどは、経験したことのない新しい感覚だったと思います。

入所している子どもたちの中には、さまざまな課題を抱えた子もいますが、野球クラブのために行動を改善しようとする子も少なくありません。

それほど野球は、子どもたちにとって大きな存在になっているのだと感じました。

野球を通して見えてきた、子どもたちの変化

施設の中のクラブ活動ではありますが、内容は普通の学校のクラブ活動と変わりありません。

職員が監督やコーチの役割を担い、子どもたちに野球を教えていくイメージです。

野球はチームスポーツなので、みんなで協力する必要があります。

最初はチームもバラバラで、子どもたちの取り組み姿勢も決して良いとは言えず、このままで本当に大会に出られるのかと心配になるほどでした。

それでも日々の練習の中で、子どもたちは多くのことを学んでいきました。時には職員が厳しく指導する場面もありました。

その甲斐あって、野球の技術だけでなく、挨拶などの礼儀、道具を大切に扱うことなど、子どもたちは日々多くのことを吸収していきました。

特にキャプテンに選出された子の成長は目まぐるしかったですね。

みんなを引っ張っていくという重要な役割を任されたことで責任感を持ち、日々チームのために努力していました。

悩んでいる姿もたくさん見てきましたが、キャプテンを支える同い年の子の存在も大きかったです。

動機は「クラブに参加するため」だったとしても、野球は確かに子どもたちの成長に大きく貢献していました。

全員参加だからこそ生まれる、難しさと葛藤

野球が子どもたちを大きく変えたことは事実ですが、もちろんそうではない子もいました。

野球に全く興味がない子をどのようにしてクラブに参加させるかというのは、永遠の課題だと思います。

職員が上手く子どものやる気を引き出して成功したパターンもありますが、逆に子どもの反感を買い、問題行動に繋がってしまったこともあります。

特に子どもたちの中で立場が強い子がクラブに消極的な場合は大変です。

あの子のやる気がないならといって、他の子たちまでやる気を失ってしまいます。

チームスポーツは、すべての子がチームに影響を与えうるのです。

野球に興味はないが、体を鍛えることには興味があるという子もいましたね。

職員との話し合いを重ね、その子は筋トレ等のトレーニングを中心に行うということに決まりました。

みんなが野球をしている間も、その子はひたすら走り込みや筋トレです。私もよく一緒に走りました。

これで良かったかというと、正直分かりません。今でも、答えは出ていません。

他の子には特別扱いにも見えたでしょう。本来は無理にでも野球をさせるべきだったかもしれません。

子どもたちにどこまで求めるか。

これは、どの施設でも、どの支援者でも、一度は向き合う問いなのかもしれません。ずっと考えていかなければいけない問題なのでしょうね。

それでも感じた、チームスポーツの力

施設での勤務を通じて、チームスポーツの力を改めて実感しましたね。個人支援では得られない経験がたくさんあります。

バラバラだったチームが、日々のチームでの練習、他児や職員とのトラブル、レギュラー争い、練習試合での勝ち負けなど、多くのことを経験し成長していきました。

夏の施設対抗の大会では、最初と比べて見違えるようなチームになっていましたね。チームが一つになっていた感覚があります。

HSPの私は、そうした空気の変化を強く感じ取りながら、「人は環境と関係性でここまで変わるのか」と何度も胸を打たれていました。

今思えば、その繊細さがあったからこそ、子どもたちの変化を見逃さずにいられたのかもしれません。

最後まであきらめずに頑張るみんなの姿、試合に出れなくても応援を頑張る子たちの姿を見ていたら、いつの間にか涙が出てました。

HSPの私は、その空気や感情を受け取りすぎてしまうところがあり、自分でも驚くほど心が揺さぶられていたのです。

チームスポーツだからこそ、子どもたちはここまで成長できたのだと思います。

全ての施設がこのように野球クラブをできるわけではないですが、できるのであれば導入を検討すべきだと思います。

チームスポーツにしかない、個人支援では得られない経験がそこにはあります。

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まとめ

児童自立支援施設での野球クラブは、
決して楽なものではありませんでした。

全員参加という前提の中で、
モチベーションの差に悩み、
指導の在り方に迷うことも何度もありました。

それでも振り返ってみると、
野球は確かに、子どもたちを支えていました。

勝ちたいという気持ち、
仲間と喜びや悔しさを共有する経験、
チームの一員として認められる感覚。

それらは、
言葉だけの支援では得られない、大切な体験だったと思います。

スポーツは万能ではありません。
すべての子に合うわけでもありません。

けれど、
誰かにとっては心の拠り所になり、
前を向くきっかけになることもある。

児童自立支援施設での野球は、
そのことを強く実感させてくれました。

大変だけれど、学びが多い。
だからこそ、
スポーツの力はやはり偉大だと、
今でも、胸の奥に残り続けています。

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HSP社会福祉士
HSS型HSPの社会福祉士・たくやです。 福祉職を経て、現在海外へ挑戦中。日本語教師に向けた勉強も開始。日々の気づきや学びをHSPの視点から綴っています。
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