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HSP・繊細さん

【HSP×福祉職】失敗を引きずってしまうあなたへ ― 心理と対処法

takusan1216

こんにちは、HSP社会福祉士のたくやです。
福祉の仕事をしていると、どうしても小さなミスや上司・同僚からの指摘、利用者からの心無い言葉は避けられませんよね。多くの人はある程度切り替えて次に進むことができますが、HSPの人はそうはいきません。頭の中で何度も思い出しては「どうしてあんなことを…」「自分は向いていないのかも」と自分を責め続けてしまうのです。

私自身も現場で働いていたとき、ちょっとした対応の不備を何日も引きずり、家に帰ってからも気分が沈んでしまうことがありました。これでは心も体も持ちません。

今回は、そんな「失敗を必要以上に引きずってしまうHSPの方へ向けて」、その心理と対処法をお伝えします。

なぜHSPは失敗を引きずりやすいのか

HSPは繊細で感受性が豊かです。様々な感情を人より深く感じられる素晴らしい素質を持っています。しかしそれは、負の感情も人より強く受け止めてしまうことに他なりません。そのため、何か失敗をした際に長期間引きずることも多いです。人からどう思われたか気にしたり、自分を過剰に責めてしまったりします。

HSPは責任感が強く完璧主義な方も多いです。自己評価が厳しく、小さなミスを大きく捉えてしまうことも多いです。福祉職特有の「人の人生に関わる責任感」がさらに重くのしかかることも原因かもしれません。私も福祉職として働いていて、何でもないミスをしばらく引きずったことが多々あります。私は完璧主義であったので、少しの失敗も許されないと思い込み、自責思考に陥ることが多かったです。

失敗を引きずることのデメリット

仕事への集中力低下

失敗を引きずってしまうと、しばらく頭からそのことが離れません。目の前の仕事に集中できなくなり、結果的に仕事のパフォーマンスが落ちてしまうのです。集中力低下によってまた別の失敗を誘発し、負のスパイラルに陥ってしまう場合もあります。

自己肯定感が下がる

HSPは自分に自信が持てない、自己肯定感が低い方が多いです。他人と比較して、自分はダメだと思い込んで落ち込んでしまいます。そんなHSPの方が失敗を引きずってしまうと、さらに自分を責めてしまい、自己肯定感も下がってしまいます。

疲労・ストレスの蓄積

HSPの方は人一倍繊細で感受性が高いです。疲労やストレスも溜まりやすく、失敗を引きずることでさらに負荷がかかります。仕事中のパフォーマンス低下だけでなく、プライベートにも影響が出ることもあります。仕事後も失敗が頭から離れず、プライベートを楽しんだり、十分に体を休めたりすることに支障が出てしまいます。

失敗を引きずらないための対処法

「事実」と「解釈」を切り分ける

失敗をしてしまったときは、その内容を客観的に整理してあげましょう。事実解釈を区別することが重要です。失敗してしまった焦りから、この整理ができてない方も多いのではないでしょうか。

例えば提出した書類に不備があったとしましょう。この場合、不備があったことは事実です。ですが、この失敗により他人から責められる、自分はダメだと思うのはその人の解釈です。事実は誰にでも確認できる実際に起った事柄ですが、解釈は個人的な感情や価値観等が含まれるため、人により異なることを理解しておきましょう。実際に起きた事実と、あなた自身の解釈を区別して対処していきましょう。

小さな「リカバリー習慣」をつける

事実と解釈を整理できた後は、リカバリーする習慣をつけてあげましょう。私がよくやっていたのは、改善策をノートに整理することです。なぜ失敗が起きたのか、次同じことが起きたらどうするか、同じことが起きないためにはどうしたらよいか、あらかじめ対策を考えておくのです。こうすることで、次から自分がどう行動すればいいのか確認できるので、心に安心感が生まれます。

信頼できる人に話をすることも有効です。人に話すだけでも多少心が軽くなりますし、考えを整理できます。自分ひとりで抱え込んでいるのではなく、この人も知ってくれているという安心感にも繋がります。また、他人から意見をもらうことで、自分だけでは思いつかなかったような改善策を思いつくこともあります。信頼できる人がいる方は是非一度話をしてみましょう。

「完璧」を目指さない

私も含め、HSPの方は完璧主義の方も多いのではないでしょうか。自己肯定感が低く他人の感情に敏感なため、他人に不快感を与えてはいけないという思いが強いです。失敗を恐れるがあまり、完璧主義になってしまいます。ですが実際は完璧を目指す必要はありませんし、完璧主義でいることは自分自身を追い詰めていくことになってしまいます。

私も児童相談所で働いていたときには完璧主義に悩まされていました。どんどん自分が追い詰められていくことに危機感を覚え、勇気を出して周りに助けを求めました。結果的には自分が思っていたような悪いことは全く起きず、職場環境は改善され働きやすくなりました。完璧を手放すことで楽になれましたし、完璧である必要は全く無いと知ることができました。

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HSPだからこそ活かせること

HSPは失敗を引きずりやすいことは確かですが、繊細だからこそ「失敗から学び、改善につなげられる」ことも忘れないでください。失敗を引きずることも、見方を変えれば誠実さの表れです。相手の気持ちを想像できるからこそ、経験を次に活かすことができます。もう失敗しないようにと、より良い改善策を探していけるのは、HSPの美徳ではないでしょうか。自分を守ることだけは忘れずに、その繊細さを存分に発揮してくださいね。

まとめ

失敗を引きずるのはHSPの特性でもあり、誠実さの証でもあります。完璧を求め過ぎたり、自分を責めすぎてしまうのは逆効果です。自分なりの対処法を見つけて、自分を守ってあげてください。失敗を通して磨かれた繊細さは、きっと誰かの支えになります。

🌱 繊細さを抱えるあなたへ
少しでも「ラクになれた」と感じてもらえたら嬉しいです。

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たくや
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HSP社会福祉士
はじめまして。「HSP社会福祉士の旅することばたち」を運営している、たくやです。 繊細で感受性が強いけれど、どこか好奇心旺盛。 そんなHSS型HSPの自分は、大学で福祉を学び、社会福祉士の資格を取得しました。 卒業後は福祉職の公務員として、児童自立支援施設や児童相談所など、過酷な現場で4年間勤務。 そのなかで多くの子どもや家族と関わる中で、支援することの難しさ、そしてやりがいも学びました。 そんな日々のなかで、次第に「海外」「英語」への興味が高まり、思い切って退職。 現在は留学にチャレンジしながら、新しい生き方に一歩踏み出しています。
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