【HSP×福祉職】HSP社会福祉士が体験した、虐待対応で心が限界に達した日
こんにちは、HSP社会福祉士のたくやです。
児童相談所で虐待対応をしていた頃、
「この仕事を、私は最後まで続けられるのだろうか」
そう自分に問いかける日が何度もありました。
特に初期対応班として、虐待の通報を受け、親に直接連絡を入れる場面は、
HSP気質の私にとって、心がすり減っていくような時間でした。
電話をかける前から緊張で体がこわばり、相手の声を聞くだけで強い恐怖を感じることもありました。
それでも「子どもを守る」という責任がある以上、
感情に流されるわけにはいきません。
冷静でいなければならない一方で、心の中では常に葛藤していたのです。
この記事では、私が児童相談所で虐待対応をしていた中で、
特に心が限界に近づいた出来事を振り返りながら、
HSPの私が福祉職の現場で何を感じ、どのように向き合ってきたのかをお話しします。
同じように、繊細さゆえに仕事で苦しさを感じている方にとって、
少しでも「自分だけじゃない」と思えるきっかけになれば嬉しいです。
👉 「関連記事:HSP・HSS型HSPとは?」

虐待対応の現場にいたHSPの私
私は児童相談所で虐待の初期対応班に所属していました。
HSPの私にとって、この配属は想像以上に心を消耗するものでした。
虐待、あるいはその恐れのある通報が入った際には、まず初期対応班が対応を行います。
当然、虐待者に最初に介入するのも初期対応班です。HSPの私にとって、何よりもこれが苦痛でした。精神的負担はかなりのものです。
今回は数あるエピソードの中から、より印象に残ったものを紹介していきます。
とある日の虐待対応ケース
そもそも虐待対応とは何をするのか
虐待対応とは何をするのか、知らない方も多いと思います。詳しい流れは調べれば出てくるので、ここでは簡単に触れます。
通報が入ると、市役所や学校などの関係機関に調査を行い、その結果をもとに所内で検討し、処遇を決定します。親への指導や、子どもの一時保護など、対応はケースによって大きく異なります。
緊急性の高いケースでは、限られた情報の中で判断を迫られることも少なくありません。正解の分からない選択を短時間で求められるこの状況は、HSPの私にとって大きな精神的負担でした。
一時保護を行ったケース
ある日、保育園からの通報で虐待が発覚したケースに対応しました。子どもの体に痣ができており、一時保護が決定しました。
一時保護が決まった場合、子どもと親を会わせないように配慮しつつ、子どもを保護先へ移送します。そしてその親に対し、初期対応班の私が呼び出しを行い、一時保護をした旨を説明するのです。
呼び出しの電話は何度やっても慣れません。ある程度マニュアルは用意されていますが、電話をかける前になると、緊張で体がこわばってしまいます。
相手の顔が見えない分、声のトーンや沈黙ひとつひとつに神経を使いました。HSPの私にとって、その「見えなさ」は恐怖でもありました。
先輩からは「こればかりは一生慣れないよ」と言われていましたが、その言葉に少し救われた反面、逃げ場のない仕事なのだとも感じていました。
親との面談
実際に親と面談し、一時保護について説明していくのですが、当然納得しない方も多いです。このケースについては父親が激昂し、物を机に叩きつける等していました。
相手を宥めるような声掛けも必要ですが、一時保護は行政処分の一種でありすぐに子どもを返すことはできない事実は繰り返し突きつけました。
机の下では、私の手が小さく震えていました。
声はできるだけ落ち着いているように装いながらも、内心では必死だったと思います。
最終的に親が折れ、今後のことは児童相談所と話し合っていくこととなりました。
HSPとして感じたこと・学んだこと
私が一番精神的負担を感じたのは、親に対する呼び出しの電話です。事前の調査で親の情報を得られることもありますが、直接対応するのは初めてであり、相手の顔も見えません。
HSPの特徴として、相手の感情を読み取ることに長けているといったことが挙げられますが、顔が見えないため感情が読みづらくなってしまいます。また、相手からしても私の顔が見えないため、こちらの感情が伝わりづらいです。
電話や面談を通じて、たくさんの恐怖が私の中に生じていたと思います。児童相談所職員としての責任感、経験や知識不足、怒りをぶつけられるストレスなど様々な要因がありました。
逃げ出したい気持ちもありましたが、それ以上にやり切らなければいけないという気持ちが強かったです。この日に限らず、大体いつもそんな感じでした。
辞めたいほど辛くても、福祉を続けた理由
正直言って児童相談所の仕事はかなり過酷だと思います。すぐに辞めてしまう人も少なくないようでした。私も辞めてしまいたい気持ちはありましたが、何とか1年間やり切ることができました。ひとえに上司や同僚の支えがあったからだと確信しています。
福祉の仕事は辛いことも多いですが、真摯に仕事と向き合っていれば、誰かがその姿を見ています。そんな仕事ぶりを褒めてくれる人がいたからこそ、続けてこられたのです。
単純かもしれませんが、大人になっても褒められることが何より嬉しいのです。HSPだからこそ、そういった温かい気持ちをより感じられるのかもしれません。
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HSPのあなたへ伝えたいこと:もし苦しみを抱えているなら
福祉に限った話ではなく、HSPの方は他人と関わる仕事において精神的なストレスを感じてしまう方が多いかと思います。刺激に対し敏感なその特性は決して弱さではありません。無理をする必要はないですし、立ち止まっても大丈夫です。
ただ忘れないでほしいのは、HSPのあなただからこそ感じ取れるものがあり、あなただからこそできることが必ずあります。
私も含め、HSPの特性とは一生向き合っていくことになると思います。自分を大切にしてあげてくださいね。優しいあなただからこそ、自分を大事にすることを後回しにしているかもしれません。
なので私から念押しさせてください、自分本位は悪いことではありません、あなた自身が一番自分を大切にしてあげてください。
この記事が、同じように悩む方の一歩につながれば嬉しいです。
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